記事のタイトルをみて、
役所の職員が資格をとって何になるんだよ?
資格なんて取ったって無駄無駄!
と思った方、大勢いらっしゃっるかと思います。
ただ、私が2級、3級FP技能士の勉強を通じて感じた事の一番は『公務員こそフィナンシャルプランニング技能士(FP)の資格を取るべき』です。
何故そう感じたのか、その理由を元公務員であり、2級、3級FP技能検定を合格した筆者が解説します。
そもそもフィナンシャルプランナーって何?
日本FP協会にはこのように書かれています。
人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。これらの知識を備え、相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP(ファイナンシャル・プランナー)です。
フィナンシャルプランナーの資格の勉強することで『お金を扱うプロとして専門的にアドバイスができる立場』になれるという事です。
比較的簡単に取得できる
フィナンシャルプランニング技能士の資格は比較的簡単に取得できます。
地方上級の公務員試験の目安の勉強時間は1000時間と言われています。
一方、フィナンシャルプランニング技能士は、3級であれば、80〜150時間、2級であれば150〜300時間と公務員試験の10分の1〜3分の1程度の勉強時間で取得できると言われています。
難関な試験を乗り越えて晴れて役所等に合格しているみなさんは勉強をしていても『それほど難しくないな』と感じると思います。
試験内容も社会保険、年金や税金、不動産、相続など役所の業務に比較的に馴染みやすい内容となっているため、尚更です。
※実際私も受験してみて、3級であれば勉強をさほどしなくても合格できてしまう方もいるんじゃないかと感じました。
少しでも興味を持った方は書店の資格取得コーナーでFP試験の過去問題集をパラパラとめくって見てみる事をおススメします。
職場での評価が上がるかも?
快適に役所生活を過ごすために一定の職場での評価って大事ですよね。
(ある程度評価され始めると、上司からの無駄な指摘がなくなったり…。)
役所等の業務はその部署の知識だけで完結しないことも頻繁に発生します。
職場で他の部署の業務の知識が必要となった際に、以前そこの部署にいた人が重宝される場面って頻繁にありますよね。
その際に、上司や同僚達が知らない、所属をした事もない部署に関する知識をぱぱっとと回答できた場合、「お?こいつ何かすごいぞ」と周りの評価は一気に向上します。
特に、フィナンシャルプランナーで出題される、税金や社会保障制度、不動産等の分野知識は役所で仕事をしていく上で欠かせない知識となっています。
身につけておく事で、職場内での自分の評価を上げるチャンスを得られます。
また、役所等だと、資格を保有していない人もざらにいますよね?(恥ずかしながら公務員時代の私もそうでした)
難易度は決して高いとは言えないものの、FPは名の知れた国家資格ですので、保有しているだけで、一目を置かれるなんて事も期待できそうです。
将来お金の不安が解消
将来年金が減らされる!などと言われていたり、自分が死んでしまった場合など、将来のお金の事で漠然とした不安を抱いていませんか?
フィナンシャルプランナーの業務は『人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く』事ですが、これは自分にも当てはまる事です。
年齢とともに段階的に上がっていく年功序列の給料、よほどの事がない限りはリストラされる事もありません。そういった点では、公務員ほど、将来のライフプランを立てやすい職業はないのではないでしょうか。
フィナンシャルプランナーに必要な知識をしっかりと身につけ、自分のライフプランを自分で設計する事で、自分の人生に見通しをつける事ができます。
副業の足掛かりに
公務員はご存知の通り、副業禁止となっていますが、合法的に副業を行う事もできます。
合法的な副業のうち、実際によく行われているのが、株や投資信託、FX(為替)、不動産賃貸などです。
実際に利益を得るような知識は実践しながらでなければ、得られないかもしれませんが、FPの勉強をする事で、これらの副業に必要な基礎的な知識は身につける事ができます。
何事もそうですが、全く知らないものに手を出す気にはなれませんよね。
人生の中では、必ず資産を増やすチャンスが生まれてきます。
(実際私もiDeCoが公務員解禁になった際にいの一番に始めたり、コロナ禍で株を始めたりして資産を増やしてきました)
分からないから足踏みしているそんな間にそのチャンスを逃す事があるかもしれません。
FP試験では金融資産(株や投資信託など)や不動産の知識も出題範囲に含まれますので、副業の足掛かりの知識としては優秀です。
転職も視野に
定年まで約40年の職業人生の中、今でこそ、役所で一生を終えるんだと思っているいる方でも、何かのきっかけで役所を辞めたいと思う事があるかもしれません。(私がそうでした。)
少しでも転職に有利になる材料を揃えておくという考えもありなのではないでしょうか?
公務員(特に行政職)は民間からみると、何をやっていた人だか分かってもらえない事が多いです。
資格難易度はさほど高くないため、採用の決め手とまではいかないかもしれませんが、FP資格が資格手当になる会社や採用募集に『フィナンシャルプランナー資格保有者歓迎』と記載もあるくらいですから、需要は十分あると言えるのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。
役所人生十数年徴税業務、用地買収、施設整備、管理などの部署を転々とした後に2、3級FP技能士の資格を取得した私がポジショントークのために書いていると思う方もいるかもしれません。
ただ、今の私は公務員現役の時に資格取得しておけば良かったー!との後悔からこの記事を書いています。
この記事をみて、FP試験を受験してみようかなと思ってくれた方が一人でもいたら幸いです。
駄文失礼しました。